こんにちは、そらまめです!
写真や動画が多くなってくると、スマホの容量が足りなくなりますよね……。
容量を確保するためにはデータをスマホの外に保存する必要がでてきます。
そんな時に選択肢として挙がるのが、以下の 2 つの方法です!
クラウドと NAS はどちらも大量のデータを保存することができるので、スマホからデータを移すことでスマホの容量を確保することができます!

クラウドは何となく聞いたことがあるけど、NAS って何?

Wi-Fi などのネットワークに接続できるストレージのことです!
ざっくり言えば、無線で接続できる USB メモリみたいな感じ。
「それでは、クラウドと NAS のどちらが良いの?」を判断しようとする時に、最も重要な要素の1つが料金ですね。
長い間データを保存することを考えると、少しの料金の差であっても長期的には数万円以上の差がつくことも珍しくありません!
そこで、この記事では容量・使用年数別にクラウドと NAS の料金を比較していきます。
この記事を読むことで、自分に合った最安の選択肢を選べるようになるはずです!

クラウドと NAS の基本的な特徴はこちらの記事で詳しく解説しています!
「そもそもクラウドとか NAS がよくわからない……。」という方は、ぜひ先にご覧ください。
【結論】1 TB 以上必要なら NAS がお得な可能性大!!
クラウド と NAS どちらがお得? 容量別に簡単整理!
保存したい容量ごとにクラウド or NAS のどちらが良いか、簡潔に表でまとめました!
必要容量 | クラウド or NAS ? |
---|---|
〜 200 GB | クラウド一択! |
200 GB 〜 1,000 GB | どちらかというと クラウド がおすすめ! IT 機器が苦手で無いなら NAS も有り。 |
1,000 GB 〜 | NAS がおすすめ! |
保存したい容量が 200 GB 未満のケース
そもそも、NAS で使用できるストレージ(主に HDD)の容量は 1,000 GB(≒ 1 TB)以上がほとんどです。
つまり、実質的に 200 GB 未満の場合はクラウドしか選択肢が無いと考えて OK!

ちなみに 100 GB ~ 200 GB の容量なら Google Drive が最安!
詳しくはこちらの記事で検証しているので、クラウドを使いたい人には参考になるはず。
保存したい容量が 1,000 GB 未満のケース
大体 4年以上 使用する場合は NAS が安くなります!
次のグラフは、クラウドと NAS の使用年数ごとの累計費用をまとめたグラフです。
で比較しています。


クラウド(Amazon Photos)は年数が経つごとに必要なお金がふえてるね。

クラウドはサブスクで、NAS は買い切りだからね。
NAS は最初に初期費用がかかるけど、大体4年目あたりで費用が逆転します。

じゃあ、4年以上使用する場合は NAS の方が安いんだね!

その通り!
だけど、NAS のストレージ(HDD)には寿命があるので、メンテナンスの手間を踏まえると多くの人にはクラウドが向いているかなと思っています。
NAS のストレージ(HDD)の寿命について
NAS のストレージに使われている HDD(ハードディスク)は消耗品です!
一般的に HDD の寿命は 3 ~ 5年 と言われています。
従って、4年を超えたら NAS の方がクラウドより安くなるとしても、例えば3年目に NAS のストレージ(HDD)が故障してしまい 部品の交換費用が発生した結果、クラウドより高くなった! というケースも考えられます。
※まあ、HDD の部品代金だけで済むので、故障を考慮したとしても NAS の方が安いことが多いとは思いますが……。
加えて部品の交換は費用だけではなく手間もかかるので、筆者は 1,000 GB 未満の場合は多くの人にとってはクラウドが向いているかなーと考えています。

それでも、私は 手間より費用優先!ということで 1,000 GB 未満でも NAS を買っています笑
保存したい容量が 1,000 GB 以上のケース
大体 3年前後使用すれば NAS が安くなります!
次のグラフは、クラウドと NAS の使用年数ごとの累計費用をまとめたグラフです。
1,000 GB 以上の容量が必要な場合、次は大体 2,000 GB(=2 TB)の製品やサービスしかないので、2 TB の前提で費用を比較しています。
※ 例えば1,500 GB の NAS や クラウドはほとんどはないよ、という意味です。
比較するクラウドサービスによって差はありますが、大体 3年くらいでクラウドの累計費用が NAS を上回っていることが分かります。


NAS のストレージ(HDD)の寿命は 3~5 年と言われているので、2,000 GB 以上の場合ほとんどのケースで NAS の方が安くつくと思います!
ということで、2,000 GB 以上の容量が必要な人には NAS がおすすめです!
コストを決める 2 要素―初期費用・月々の費用

容量ごとでどちらが安いかは何となくわかったけど、そもそも何でこんな料金の差が出てくるの?
もう少し詳しく知りたい!

簡単には、クラウドはサブスク で NAS は買い切り だからです!
分かりやすく、初期費用 と 月々の費用 に分けて解説していきます。
初期費用について
クラウドの初期費用
初期費用 0 円!

使うハードルが低くて良いね!
NAS の初期費用
NAS は本体とストレージ(HDD)の費用が掛かります。

「ストレージ(HDD)は倉庫」で「NAS 本体は倉庫に荷物を送るための車」とイメージすると良いかも。
倉庫(=HDD)がないと荷物(=データ)を保管できないし、車(=NAS本体)がないと荷物(=データ)を倉庫に送れない!みたいな。
もっと良い例えないかな……。
本当は NAS とストレージ(HDD)が一体となったモデルもあるのですが、
というデメリットがあるので、筆者としては HDD 後付けの機種を推奨しています。
ということで、次の表は「1~2 TB」 で、初心者向けのエントリーモデル(HDD 後付けタイプ)を使用する際の料金のざっくり内訳です!
項目 | 価格帯 |
---|---|
NAS 本体 | 25,000~35,000 円 |
ストレージ(HDD) 2 台 | 20,000~30,000 円 |
合計 | 45,000~65,000 円 |

あれ? HDD が2台になってるよ。

これは、バックアップ用の HDD の費用も考慮しているからです。
NAS のストレージ(HDD)は、当然ですがいつか必ず故障します。
「故障してデータが全て無くなっちゃった!!」という事態を避けるためにも、データをバックアップすることは個人的には必須です!
そこで、同じデータを2つのストレージ(HDD)にコピーしておき、1つの HDD が故障した場合でももう片方の HDD からデータを復旧できるようにしておくことが一般的です。

このように、2つの HDD に同じデータを保存して故障に備える構成を RAID1 と言います。
たまに出てくる単語ですが、ただのバックアップです。覚えなくてもOK!
月々の費用について
クラウドの月々の費用
毎月使用料金がかかるサブスク形式です。
容量ごとに料金が変わるので、主要なクラウドサービスの月々の料金を下表にまとめました!
容量 | Amazon Photos | Google Drive | iCloud |
---|---|---|---|
無料枠 | 0円 / 5GB | 0円 / 15GB | 0円 / 5GB |
50 GB | 150円 | ||
100 GB | 250円 | 290円 | |
200 GB | 440円 | 450円 | |
1 TB | 1,300円 | ||
2 TB | 26,00円 | 1,450円 | 1,500円 |

1 TB(≒ 1,000 GB)を超えると、月々 1,000 円は超えてくるね。

ぱっと見だと高額ではないけど、データを削除しない限り一生かかる費用になります。
他のサブスクみたいに、「使わなくなったからやーめた!」は簡単にはできないので注意が必要です!
「クラウドの料金についてもっと詳しく知りたい!」 という方は、以下の記事が参考になります!
NAS の月々の費用
NAS は基本的には月々の費用がかかりません!

データは長く保存したいから、毎月の費用がかからないのは嬉しい!

厳密に言うと電気代がかかりますが、それほど大きな金額ではありません。
NAS の機種や電気料金次第ですが、 200円~300円/月 程度です。
電気代を考慮してたとしても、NAS とクラウドの損益分岐点(何年で NAS の方が安くなるか)に影響はないので、本ブログではあまり重要視していません。
NAS の電気代の詳細な計算例
初心者向けのイチオシ NAS である、Synology の DiskStation DS223j を例に考えます。
前提は以下の通りです。
例えば、NAS アクセス時間が全体の半分だとすると、1 月の電気代は以下のように 約 220 円となります。
1 日の消費電力
= 16.31 W × 12 h + 4 W × 12 h
= 243.72 Wh
≒ 0.24 kWh
1 日の電気料金
= 29.8 円/kWh × 0.24 kWh
≒ 7.3 円
1ヵ月の電気料金
= 7.3 円 × 30 日
= 219 円
料金シミュレーションでわかる損益分岐点
クラウドと NAS のコスト構造が分かったところで、より詳細な料金シミュレーションを確認していきます!
数字が多くなるので、「細かい所は気にしない!」という方は、次の章まで飛ばしても大丈夫です!
簡単結論!容量ごとの損益分岐点
損益分岐点とは NAS が クラウドより安くなる年数 のことです。

クラウドはサブスクで NAS は買い切りだから、長く使うと NAS の方が安くなっていくんだったね。
必要な容量 | NAS が安くなるまでの年数 | どっちがおすすめ? |
---|---|---|
1TB 未満 | 約 4 年 | クラウド 機器設定が苦手で無いなら NAS も選択肢にはなる |
1 TB ~ 2 TB | 2 ~ 4 年 | NAS 手間をかけたくないなら クラウド もあり |
3 TB ~ | 1 ~ 2 年 | NAS |
具体的に料金比較!:1 TB ~ 3 TB × 1 年 ~ 6 年
ここからは各容量・年数ごとでの詳細な累計費用を、クラウドサービスと NAS で比較していきます!

詳細にデータを知りたい人向けです!
「細かいことは気にしない!」という方は次の章まで飛ばしちゃってください。
ちなみに、以下の前提で計算しています。
1TB の場合
4 年程度 で NAS の方が安くなります。

NAS の中のストレージ(HDD)は大体4~5年で故障すると言われているから、この容量だとクラウドと NAS はどっこいどっこいかな。

詳細な累計費用の表(タッチで開きます)
年数 | NAS | Amazon Photos |
---|---|---|
1年 | 52,000円 | 13,800円 |
2年 | 52,000円 | 27,600円 |
3年 | 52,000円 | 41,400円 |
4年 | 52,000円 | 55,200円 |
5年 | 52,000円 | 69,000円 |
6年 | 52,000円 | 82,800円 |
2TB の場合
比較するクラウドサービスによりますが、3 年前後で NAS の方が安くなります。

2 TB くらいになると、少し NAS の料金的な優位性が出てくるね。

詳細な累計費用の表(タッチで開きます)
年数 | NAS | Amazon Photos | Google Drive | iCloud |
---|---|---|---|---|
1年 | 52,000円 | 27,600円 | 14,500円 | 18,000円 |
2年 | 52,000円 | 55,200円 | 29,000円 | 36,000円 |
3年 | 52,000円 | 82,800円 | 43,500円 | 54,000円 |
4年 | 52,000円 | 110,400円 | 58,000円 | 72,000円 |
5年 | 52,000円 | 138,000円 | 72,500円 | 90,000円 |
6年 | 52,000円 | 165,600円 | 87,000円 | 108,000円 |
3TB の場合
1 ~ 2 年 で NAS の方が安くなります。

3 TB 以上になると NAS が断然安い!

詳細な累計費用の表(タッチで開きます)
年数 | NAS | Amazon Photos | iCloud |
---|---|---|---|
1年 | 64,000円 | 41,400円 | 54,000円 |
2年 | 64,000円 | 82,800円 | 108,000円 |
3年 | 64,000円 | 124,200円 | 162,000円 |
4年 | 64,000円 | 165,600円 | 216,000円 |
5年 | 64,000円 | 207,000円 | 270,000円 |
6年 | 64,000円 | 248,400円 | 324,000円 |
まとめ!クラウドと NAS の簡単比較
クラウド or NAS? どっちがおすすめ簡単比較表
この記事ではクラウドの NAS の料金を比較していきました!

クラウドはサブスク、NAS は買い切り なんだよね

その通り!
だから、長く使うほど NAS の方が安くなっていくんだったね
また、クラウドのサブスク料金はデータを保存する容量が多くなるほど高くなるため、容量が多いほど NAS の方がお得になります!
必要容量 | クラウド or NAS ? |
---|---|
〜 200 GB | クラウド一択! |
200 GB 〜 1,000 GB | どちらかというと クラウド がおすすめ! IT 機器が苦手で無いなら NAS も有り。 |
1,000 GB 〜 | NAS がおすすめ! |

NAS がおすすめな人は最低でも 200 GB 以上、できれば 1,000 GB 以上の保存したいデータがある人です!
10秒でわかる!どちらが向いているか早わかりチャート
これまでの内容をもとに、クラウドと NAS どちらが向いているかを判定する超簡単なフローチャートを作成しました!


NAS は自分で設定やメンテナンスもしないといけないので、データ容量だけでなく IT機器に苦手意識がないかも大事な要素です。
もっと知りたい人に向けて
クラウドと NAS の基本的な特徴を知りたい!
「料金のことはわかったけど、もっと基本的なことを知りたい!」という人には以下の記事がおすすめです。
クラウドと NAS の違いを簡単にイメージできるようになるはず!
どのクラウドサービスが良いか分からない!
「私にはクラウドが向いてそうだけど、いろいろ種類があって分からない!」という方に向けの記事があります。
この記事を読めば最安のクラウドサービスを選択できます!